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 2008年も11月、エレメントの生まれ故郷アメリカでは09モデルが発表されました。エレメントが登場して以来、大きな変更点もなくここまで来ましたが、遂に・・・という感じです。主な変更点を、USホンダのホームページから探ってみました。 グレード構成はベーシックモデル【LX】と装備充実の【EX】に、2WDと4WDを用意、基本的に5速オートマチックを組み合わせる。5足マニュアルミッションはEXの4WDのみの設定。グラディング剥き出しの設定は消滅（理由は後述）し全てボディ同色になったが、サイドシル部分はいずれもブラックの無塗装（或いはブラック塗装）のよう。EXとLXの外観上の違いはアルミホイールだけ、新デザインの6本スポークに変更になった。LXは従来と同じホイールキャップを装備する。 大きな変更点は、目立つフロントデザイン。パイロット風にリデザインされ、これはアーバンシリーズの【SC】も共通だ。同時にフロントバンパーも変わっているので、フロントのイメージは大きく変わった。リアはテールランプとロアーテールゲート、リアバンパーを一新。グラディング部分はフロントのイメージを移植している。大きな特徴だったサイドマーカーは、日本仕様と同じ場所に移動、デザインは横長の変形4角形のものになった。 個人的に一番大きな変更だと思われるのは、左右のフロント／リアフェンダーパネルのデザイン。08モデルまではフェンダーにグラディングを被せ、その境界線が結果的にサイドを貫く一本のラインを形作していた。09モデルではパネルとグラディングを一体化し（これはグラディングを塗装するようになったことでパーツを分ける必要性が消滅したためと思われる）、プレスで角度を変え従来と同じような一本のラインを作っている。（注：リアパネルは従来と同じ） 一見全体的なイメージは変わっていないが、グラディングというエレメントのこだわり（と勝手に思っている）と決別したことは、エレメントの大きな方向転換と言える。結果、パーツ点数も減り、個別に塗装する手間も省ける・・・当然と言えば当然なのだ。（と、言うより、グラディングを塗装した時点でエレメントではなくなっていたと個人的には思っている） フェンダーを変更したことで、フードへ続くラインも変わったように見える。08モデルまでは先端に行くほどシャープになっていたが、09モデルでは全体にボリューム感が増している。フロントにボリュームを持たせ、アメリカ人好みの押し出しの強さを手に入れた。結果、全体的なまとまりは良くなっているものの、より普通の車になってしまった感も否めない。同時にホイールアーチにも手が加えられ、旧型の大きな円弧状から角のあるスクエア状になった。 ボディカラーはAlabaster Silver Metallic（シルバー）、Citrus Fire Metallic（オレンジ）、Crystal Black Pearl（ブラック）、Omni Blue Pearl（淡水色）、Polished Metal Metallic（グレー）、Royal Blue Pearl（ネイビー）、Tango Red Pearl（レッド）の7色で、EX／LE共通。 インテリアの変更点は、07モデルでステアリングやシート形状をSCと共通化、シート表皮はグレー系とチタニウム系の２色設定、それ以外は大きな変更点はない。面白いところでは、EXにオーバーヘッドストレージ（日本でも良く見られる頭上の収納庫）とリムーバブルクーラー（取り外し式のクーラーBOX）が追加された。それから、サンルーフ（ムーンルーフ）の設定はなくなったようだ。 今回のビッグマイナーで完全なバリエーションとなった【SC】は、2WDのみの設定で5速ATとマニュアルの設定。フロントバンパーやサイドシルをオーバーフェンダー風のエアロ仕立てとして差別化を図っている。カラーはオレンジ系を除く6色（レッド系はより濃いMidnight Red Pearl.となる）。 ＜感想＞ エレメントのアイデンティティーを考えたとき、それは無塗装のグラディングと変形5角形のヘッドランプだと思う。今回の変更で、両者とも別れを告げた。それから、スクエアなボディと無骨なフェイスデザインを繋げる、微妙に心細い（シャープな）フードのアンバランスさが一番気に入っていたのだが。 |
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