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昭和29年(1954年)、日比谷公園で第一回目が開催された東京モーターショーから50年が過ぎた。第39回目となる今年のモーターショーは、次の出発点となる節目の開催だった。毎回、最新の技術やコンセプトカーで私たちを楽しませてくれたモーターショーは、電気自動車や水素自動車の登場で次世代の車を模索している。
今回の目玉は、レクサスGS450hとニッサンGT-R。明日から発売されそうな現実味を帯びたデザインで、マスコミ受けも抜群。周囲には大きな人だかりができていた。そんな中、一番気になるホンダのブースなのだが、少し控えめな雰囲気。今回は、スポーツセダン[SPORTS4]と燃料電池プレミアムセダン[FCX]、そして愛犬と一緒の生活を提案する[W.O.W]の3台のコンセプトカーが出品された。 |
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W.O.Wは、[Wonderful Open-hearted Wagon]の略で、愛犬と楽しく移動するための自動車を具体化している。自慢の低床化をベースに、新鮮な空気を直接取り入れるフレキシブルアウトレットや乗犬(?)スペースを考慮するなど、ワンちゃんが快適に過ごせるための工夫が盛り込まれる。
エレメントオーナーの中には愛犬家の方も多く、出先でワンちゃんを散歩させる人からいろいろ質問を受けることがある。カレラにとって、エレメントは未だ気になる存在に違いない。
ホンダは、エレメントでそんなユーザーを多数獲得できると考えていたかは定かではないが、観音開きで失敗した経験がW.O.Wにも活かされている。前後のドアにスライドドアを採用して、駐車場での乗り降りの不便さが指摘されていた問題点を解消した。
インテリアは木製パーツを多用してナチュラルな雰囲気を演出、フロアーはステップワゴン同様のフローリングだ。シートアレンジは、4名から6名、4名+ワンモードと多彩。観音開きのリアゲートから乗り込んでも、ウオークスルーでフロントシートまでアクセスできる。 |
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エレメントの一番の失敗はプライスだったと思うが、国内では大きめと言われるボディサイズも一因だったかも知れない。そう言えば、最後に必ずボディサイズに関する質問を受けていたっけ・・・愛犬家の皆さんは、十分なスペースも必要だけど、かなり現実的なのだろう。W.O.Wは全長3,980mm、全幅1,720mm、全高1,680mmとコンパクト。、(ホイールベース2,680mm) |
最後に個人的な感想。唯一の"遊び車"のコンセプトカーW.O.Wが、なぜ6人乗りにこだわるのか? その理由が分からない。滅多に使わないシートを抱き合わせで買うならば、その分安い方がいい。多分、W.O.Wには3列シートとう発想はないと思うが、2列目のエクストラシートは、ワンちゃん専用とした方が潔いし、ショーモデルを見る限り人が座れるとは思えない。
リアから乗り降りするという考え方は、飛行機のコクピットに乗り込むようで格好いいし、かなり面白いと思う。
だけど、W.O.Wを見て寂しさを覚えたのは、私だけではなかっただろう。コンセプトカーには、見ているだけでわくわくする楽しさや、こんな車の乗って遊びに行きたいという夢、どんな車に発展するのだろうという期待感が必要だと思う。ところが、W.O.Wからはそんな気持ちが沸き上がってこなかった・・・残念。低床化路線をひたすら突き進む最近のホンダですが、走行性能だけではない車の魅力をもう一度再確認して欲しいと、心の底から願っています。 |
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話しは逸れますが、最近気になっているのはトヨタのポルテ。結構良くできていて、運転席側を見ると普通の車でも、反対側は大きなドアがスライドする奇抜な機構を持っている。アクセスのし易さは抜群で、余裕のトヨタだからこそ生まれた車と言えるだろう。本来だったらホンダが作ってもいいコンセプトなのだけど・・・ |
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